====================================================================== Lynx for Win32 (by patakuti) ====================================================================== ■目次 1. 概要 2. インストール/アンインストール 3. 基本的な使い方 4. 日本語入力 5. 暗号機能(SSL)に関する注意事項 (重要) 6. TIPS 7. ファイル 8. 制限事項 9. 既知の問題点 10. 著作権/配布 11. 謝辞 ---------------------------------------------------------------------- 1. 概要 このプログラムは、テキストベースの Web ブラウザ Lynx の Windows 対応版です。 Lynx は以下の特徴を持ちます。 1. テキストベースの Web Browser であり、起動やその後の動作が軽快。 2. キーボードをメインにした、洗練されたユーザインタフェースを持つ (マウスでも操作できる)。 3. NetNews の記事を読むことができる。 4. ローカルディスクのディレクトリに含まれるファイル一覧を表示し、 そこからディレクトリやファイルにアクセスすることができる。 5. コマンドラインから起動し、HTML 文書の整形や、ファイルのダウン ロードを行うことができる。 このプログラムと本家で配布しているバイナリとの主な差分は以下のとおりです。 1. 暗号化ライブラリとして GnuTLS を利用している。 # OpenSSLのライセンスがGPL非互換であるため。 2. 日本語環境向けの設定ファイルが付属している。 ※ 2.8.8dev.9 で、私が sourceforge.jp で公開していた版の変更の 大部分が本家に反映され、本家との差分がとても小さくなりました。 本家のWindows環境向けバイナリは以下の場所から入手できます。 http://invisible-island.net/lynx/ 以下では、このプログラムを単に Lynx と書きます。以下の記述は、 一部を除いて一般の UNIX 上で動作する Lynx や、他の方がコンパイルした Lynx for Win32 にはあてはまりません。 ---------------------------------------------------------------------- 2. インストール/アンインストール [新規インストール] 配布ファイルをダブルクリックして下さい。 自動的にインストーラが立ち上がります。 イントラネット内などにあり、インターネットと直接接続できない コンピュータで Lynx を使用したり、Lynx で NetNews の記事を 読んだりする場合には、Lynx をインストールしたディレクトリに 作成される設定ファイル (lynx.cfg) を編集し、Proxy サーバや、 NetNews サーバを指定して下さい。 [更新インストール] 以前に、古いLynx をインストーラを用いてインストールした状態 からも、配布ファイルをダブルクリックすれば、自動的にインストーラ が立ち上がり、インストールができます。 ただし、以下の点に注意して下さい。 - 同じディレクトリにインストールした場合、lynx.cfg だけは 上書きされません。従って、新しい配布ファイルで行われた、 lynx.cfg に対する変更は反映されません。 # 新しい lynx.cfg は cfg フォルダに保存されていますので、 # 参照して下さい。 なお、以前の版をインストーラを用いずにインストールしていた場合や、 新しい版をインストーラを用いずにインストールする場合には、上記の 注意は関係ありません。 [アンインストール] コントロールパネルの「アプリケーションの追加と削除」から、 アンインストールを行って下さい。 もしくは、インストール先のディレクトリのファイルをすべて削除 して下さい。 ---------------------------------------------------------------------- 3. 基本的な使い方 Lynx は以下のいずれかの方法で起動できます。 - デスクトップのアイコンをダブルクリックする。 - スタートメニューに登録されたアイコンを選択する。 - Explorer で、Lynx のアイコンをダブルクリックする。 起動後「Welcome: Lynx for Win32」というページが表示されます。操作方法 は、このページの内容と、画面下部に表示される情報と、「?」を入力して 表示されるヘルプを参考にして下さい。 「Q」を入力すると終了します。 ---------------------------------------------------------------------- 4. 日本語入力 Lynx では、検索文字列、フォームへの文字列入力時に IME を用いて日本語 入力ができます。 Lynx では、以下の方法でも日本語の入力を行うことができます。 - 「Ctrl+W」で、クリップボードに保存されたテキストを貼り付ける ことができます。 - FORM の TEXTAREA (複数行の入力ができる領域) では、「Ctrl+X e」 で外部エディタ (標準ではメモ帳) を呼び出し、入力を行うことが できます。 ---------------------------------------------------------------------- 5. 暗号機能(SSL)に関する注意事項 (重要) このプログラムは暗号機能を含んでいます。お住まいの国や地域によっては、 暗号機能を含むプログラムを輸出/輸入/利用することに制限があることに ご注意下さい。 なお、日本における私の解釈を参考までに以下に記述します。 以下の内容は、無保証なことにご注意下さい。 ・日本国内で、暗号機能を搭載したソフトウェアを利用する ことに問題はない ・不特定多数の者に対して公開されているため、 もしくは、ソースコードが公開されているため、 輸出規制の対象外。 参考: 貿易外省令第9条第2項第九号イ、もしくはニ http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H10/H10F03801000008.html ◇ また、このプログラムで提供する暗号機能は絶対に安全だと保証されて いないことにもご注意下さい。暗号機能の利用に関らず、このプログラム を利用することにより発生したいかなる損害に対しても、このプログラム の作者は、一切責任を負いませんのでご注意下さい。 なお、本プログラムはサーバ証明書を同梱していません。 サーバ証明書は、例えば以下の場所から入手することができます。 https://curl.haxx.se/docs/caextract.html サーバ証明書は、Lynx のインストールディレクトリに cert.pem、もしくは、cacert.pem という名前で置くことにより利用可能になります。 サーバ証明書についての詳細は、docs/README.rootcerts を御参照下さい。 ---------------------------------------------------------------------- 6. TIPS - lynx.cfg に TEXTFIELDS_NEED_ACTIVATION:TRUE と書くと、 フォームの入力エリアにカーソルを移動させた時に、自動的に 入力モードに入らなくなります。 - クリップボードの利用法は以下のとおりです。 クリップボードの内容のペーストは、「Ctrl+W」 現在の URL のクリップボードへのコピーは「Ctrl+S d」、 選択している URL のクリップボードへのコピーは「Ctrl+S l」です。 - lynx.cfg に以下の行を追加すると「不正なクッキードメイン云々」 とは言われなくなると思います(infoseek の場合)。 COOKIE_LOOSE_INVALID_DOMAINS:.infoseek.co.jp クッキーを常に受け入れたい場合は、さらに以下の行を追加して下さい。 COOKIE_ACCEPT_DOMAINS:.infoseek.co.jp - 一時ファイルの保存ディレクトリは、環境変数 LYNX_TEMP_SPACE で 変更できます。 ---------------------------------------------------------------------- 7. ファイル for_developer/ Lynx や PDCurses にあてたパッチや、関連スクリプト (開発者向け) google.html google の検索用のページ lynx.exe Lynx の実行形式 lynx_help/ Lynx の英語のヘルプファイルが含まれるディレクトリ docs/ Lynx のオリジナルの配布物に含まれるファイル群が 含まれるディレクトリ docs-jp/lynx.cfg Lynx の設定ファイル (ひとつ上のディレクトリに コピーしないと設定は反映されません) docs-jp/readme.txt 説明ファイル (このファイル) welcome-jp.html Lynx の起動時に標準で表示される文書 ---------------------------------------------------------------------- 8. 制限事項 Lynx は、以下の機能に対応していません。 [Lynx 共通の制限事項] - 画像のインライン表示 (外部アプリケーションを用いれば画像の表示はできます) - JAVA Applet や、Plug-In の実行 - JavaScript 等のクライアントサイドのスクリプトの実行 - 複雑なテーブルの適切なレイアウト (簡単なテーブルなら、適切にレイアウトできます) - FRAME を使ったページの適切なレイアウト (Lynx は、各 FRAME に対するリンクを作成しますので、そのリンクを たどることにより、すべての FRAME のページの情報にアクセスする ことはできます) - FORM への半角カナの入力 ---------------------------------------------------------------------- 9. 既知の問題点 「8. 制限事項」にあげた項目の他に、このプログラムには以下のような 問題点があります。これらは将来のリリースで修正される可能性があります。 - 「表示するキャラクタセット」が日本語で、「仮定するキャラクタセット」 が utf-8 の時に、期待通りに処理されません。 - NESTED_TABLES 有効時に、一部の文字が画面からはみ出てしまうこ とがあります。 # 一部改善されましたが、まだ問題が残っているようです。 - KEYMAP でキーに割り当てられた機能を変更した場合、Noviceモード の画面下部のガイドが実際のキーに割り当てられた機能と一致しなく なることがあります。 # 正確な割り当ては「K」を入力して表示される情報を確認して下さい。 - いわゆる「半角カナ」で書かれたタイトルは文字化けします。 - UTF-8 のページのソースが文字化けします。 - 本文が ecu-jp で書かれたページに、数値文字参照でUNICODEの 日本語が含まれていると文字化けすることがあります。 ---------------------------------------------------------------------- 10. 著作権/配布 配布物中に含まれるファイルの著作権は、以下のとおりです。これらの ファイルは、GPL (COPYING を参照) に従って配布することができます。 - for_developer/PDCurses-2.5_JP.patch-10 千秋氏 (senshu@shonai-cit.ac.jp) と私が著作権を持ちます。 - その他のファイル Lynx 開発チーム (lynx-dev@sig.net)、その他の方が著作権を持ちます。 ---------------------------------------------------------------------- 11. 謝辞 Lynx の日本語対応の強化、および Windows 版の機能強化に尽力された千秋氏 に感謝します。 Lynx という素晴らしいソフトウェアの開発、改良に携わった多くの皆様に感謝します。 最後になりましたが、日本のインターネット黎明期に日本語対応Lynxパッチを 書いて下さった、故あさだたくやさんに感謝の意を表したいと思います。 あさださんのおかげで、私たちは、当時から快適なテキストブラウジングを 日本語で楽しむことができました。私は今でもメインブラウザは Lynx で、 今後も利用し続けるでしょう。どうもありがとうございました。 ---------------------------------------------------------------------- 2017.9.16